ボリンジャーバンドとは?
テクニカル手法チャートの見方その4
ボリンジャーバンドは統計学
- 順張りでも逆張りでも利用可能
- バンドの幅でトレンドの発生を確認できる
ボリンジャーバンドは移動平均線を基に計算された統計学で、バンドと呼ばれる帯状の範囲内に収まる確率を考えてトレード地点を決めるものです。
ボリンジャーバンドは標準偏差と正規分布を用いた統計学
統計学とかさっぱりわからない。もうその時点で嫌になる。そんな人でも是非使ってほしいテクニカル指標です、別にチャートをもとに計算する必要はありませんので、読み方と意味さえ知ってもらえれば良いんですからね。
ボリンジャーバンドは基本的に7本の線を用いて描きますが、標準偏差ごとに2本の線がセットになりそれで範囲(バンド幅)を決定しますので、3つの標準偏差と中心の移動平均線によって利用する指標です。
- 移動平均線・・中心となる
- 1標準偏差・・+1σ,-1σ(シグマ)からなるバンド幅
- 2標準偏差・・+2σ,-2σ(シグマ)からなるバンド幅
- 3標準偏差・・+3σ,-3σ(シグマ)からなるバンド幅
標準偏差は移動平均線を中心にした上下にそれぞれ+σ,-σの合計7本の線になります。
この標準偏差というものはバラツキの程度を示すものですので、つまりFXにおけるチャートで利用する場合にはそのバンド幅の間に価格がとどまる確率になります。
- +1σ~-1σの間に価格が収まる確率は68.3%
- +2σ~-2σの間に価格が収まる確率は95.5%
- +3σ~-3σの間に価格が収まる確率は99.7%
逆に言えば3σ内にはほぼ値が収まるということですが、あくまでも過去のデータをもとにした確率論であるという事を忘れないようにしましょう。
ボリンジャーバンドの売買サインは?
3σ内にほぼ99.7%の確率で価格が収まるということは、例えば+3σ線付近まで価格が来ればそこがレンジの上限とみなし売り、反対に-3σ線付近まで価格が来ればそこがレンジの下限とみなし買いで仕掛けるのがセオリーです。
ただし、それにはバンド幅を見極める必要があります。
- バンド幅が狭いという事は相場の変動が少ないもみあい相場
- バンド幅が広いという事は相場の変動が大きくトレンドが発生
簡単に書けばこのようになります、つまりバンドが狭いときは上で述べたような逆張りで使用し、バンド幅が広い時にはバンド幅のどちらかに値が張り付いている可能性が高いので、その方向に沿った順張りでのトレードが良いとされます。
ボリンジャーバンドが順張りでも逆張りでも使えるというのはこういう観点からになります。
しかしながら使うのであれば当サイトとしては順張りでの利用をおススメしたいと思います。
バンド幅が狭いという事はどちらの方向へ行くか価格が力をためている状態ととらえ、次に強いトレンドが発生する可能性があると考えましょう。
狭いバンドが広がりだしたときに外側の線に価格が張り付き始めたらトレンド発生を疑って、その方向についていく順張りでの利用が良いと思います。
まとめ | ボリンジャーバンドはバンド幅を見る
元々ボリンジャーバンドは逆張り指標として利用されていますし現状もそのように使われているかたも多いと思います。
標準偏差はバラツキの程度を表すものですから、片方へ動いたという事は平均値へ戻ろうとするという性質を考えるとセオリー通りの利用方法でも良いでしょう。
しかしバンド幅を確認し幅が広がったときにセオリー通り逆張りで利用するとトレンドについていけずに反対側のトレードとなってしまいます。
- バンド幅で現在の局面を確認
- バンド幅が広がり始めたらトレンド発生の可能性(順張り)
- バンド幅が狭くなればもみあい相場の可能性(逆張り)
バンド幅の広がりから順張りでの利用を覚えておくことでトレンドについていくトレードも可能になります。